おはようございます。
前回、丸洗いの記事を投稿したところ、結構な反響があり、驚いています。
今回は、前回の続きで丸洗いの値段についてです。

最近は、丸洗いの値段もかなり安いところがあり、一枚1000円や、往復の送料込みで2000円など、ビックリするような値段も見受けられます。

相場とすると、8000円前後が平均な丸洗いで、なぜここまで価格差があるのか、そして本当に大丈夫なのか?考えていきます。

『丸洗い』については、以前に解説した記事があるので、そちらをご覧下さい。↓
丸洗いのメリット、デメリット

結論から言うと、極端に安い丸洗いには注意が必要です。大事な着物は出さない事を勧めます。
値段を下げるというのは、企業努力でできる事なので、職人や小売店が利幅を下げてある程度価格を下げる事は可能です。
しかし、品質を保ったまま下げられる値段にも限界があります。
極端に安い場合、必要な工程のどこかを省く、品質を落としている可能性が高いので、トラブルになる可能性があります。

まず、値段の話ですが、通常より値段を下げることで、来客を促し、数を販売するという手法は、小売業では良く使われます。
スーパーの特売商品や、イチオシ商品などが良い例です。
『丸洗い』も同じような目的で値段が下がる事は結構あります。

ですが、下げる利幅にも限界があります。『赤字覚悟』なんていっているところもありますが、言っているだけです。

それでも値段が下げられる理由は、それだけ(安い価格)だけの手間しかかけていないからです。
『丸洗い』にかかる費用としては大きく分けて、『溶剤の費用』と『人件費』があります。
丸洗いの工程として

①着物のシミやほつれなどの検品
②衿や袖口などの下洗い
③着物を1枚ずつネットに収納する
④溶剤を使って洗濯する
⑤洗濯後、もう一度着物の検品
⑥室内で乾燥させ、溶剤の成分を飛ばす
⑦シワをのばし(仕上げ)して、たとうに入れる
と、これだけの工程があります。

洗うための溶剤はもちろんですが、その前後に手間をかけて、下洗いや検品をしたりする方がいらっしゃいます。
極端に価格が低い場合、これらの工程の品質が保たれていない可能性があります。
例えば、溶剤を何度も何度も使いまわす(通常は毎回交換や濾過をします)、下洗いをしない、前後の検品をしない、しっかりとしわ伸ばしをしない 等々

上記の丸洗いの工程は、トラブル無く丸洗いをするにはどれも必要な工程です。
それが守られていないと、汚れが落ちない、刺繍や箔がとれる、弱っている部分が避ける 等 トラブルの可能性が高くなります。

ですので、価格極端に安い丸洗いを利用する場合は、かなり注意をする必要があります。
『安いものには訳がある』と思いますので、値段だけでなく、知識や対応も含めて判断される事をオススメします。

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